On the road〜海の街で

海街に家を建てて移り住むまでのよもやまばなし。から始まった、海街暮らしと日々のあれこれ

続・今住んでいる街。

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マンションの1階に引越し、足音を気にしないで子供ものびのびと生活ができるようになった。

マンションは通っている幼稚園からも近く、子供は毎朝夫と手を繋いで登園する。

目の前には小さい頃から遊びに来ている公園があり、降園後はひと遊びして帰ってくる。

時には、幼稚園のお友達を引き連れて帰ってきて、そのまま夕飯までということも。

幼稚園時代は本当に子供も私達親も良い友人に恵まれて、今も家族ぐるみでお付き合いは続いている。

子供達はみんな18歳になる。

初めて会った日からもうすぐ15年、あっという間だった。

 

今は我が家はこの街で3軒目のマンションに住んでいる。

1軒目はどんどんする階下のおかしな人から逃げた。

2軒目はワンコが飼えなかった。

3軒目が今のマンション。

外国人が多く住んでいて、お互いわりと勝手にできる。週末にはベランダでBBQをしていたり、夜遅くまでパーティーが開かれていたり、大型犬を2頭飼いしていた家もあった。うちの子供も楽器を演奏する。国籍も人種も年代も様々で、部屋の配置的にもお互い干渉するようなことがない。苦情を言ったことも言われたこともない。

 

ただ、前に住んでいたお隣さんは顔を合わせれば話をする唯一のファミリーだった。

ご夫婦でギャラリーを経営されていた、日本人とフランス人の国際結婚カップル。小さな息子さんがいて、ルイ君という可愛らしい巻き毛の男の子だった。性格も大人しくて、私も大好きだった。

ある日、犬の散歩に出かけようと外に出ると、ルイ君がマンションの横の路地でママと遊んでいた。話しかけると今月末にフランスに引っ越すと話してくれた。

理由を聞いたらルイ君のためだという。「Quality of life」という言葉を彼女は使った。

引越し先のフランスのリヨンは歴史のある美しい街だと話していた。

ルイ君が自分のメアドを作ってもらったと言って、私にも教えてくれた。

彼らが引っ越して行き、しばらくしてルイ君にメールを送った。

「近くにきたら遊びに来て下さい」と返信が来た。

今は顔を合わせれば挨拶をするくらいで、話をするようなご近所さんはいない。

 

もうすぐ、このマンションともこの街とも私はお別れ。

子供は海街に連れて行かない。

子供が生まれた病院も、通った幼稚園も、遊び慣れた公園も、次の春から通う学校もここにある。子供にとっては自分が生まれた街で、少しの時間離れたけれど、また2歳からずっと住んでいる街。

これからこの街で、自分で生活させてみる。

住み慣れた街なら、きっと自信を持って一人暮らしを始められると思うから。

海街までは電車で1時間半。車だと1時間。

親離れ、子離れにはちょうど良い距離かもしれない。

寂しくなるかな?とは少しだけ思いつつ...。

 

この続きは、また次回。

sea you soon