映画。
今は映画を気軽にいつでもテレビで見られるようになった。
昨日の子供との電話。
今日は良い映画を見て元気が出たと子供が言った。
辛いことがあった訳ではないけれど、明るい気持ちになったそう。
ちょうど私も見たかった映画を見られたので、二人で映画の話をした。
映画が好きな子供に育ってくれて良かった。
映画は本と同じくらい好きになって欲しかった。
自分の人生の中では出会えない風景や人々、その暮らし、文化、音楽などを見て、聴いて、知ることができる。時間を簡単に遡ることも、創造の世界を楽しむこともできる。
楽しみながら知識を増やしたり、見識を深めることができる素敵な娯楽の一つだと思う。
私が昨日見た映画は1960年代のアメリカ・フロリダを舞台にした映画だった。
本の中で頭で想像しながら読み進めていくのも楽しくて好きだけれど、過ぎた時代や創造の世界を実際に今そこにあるように作って見せているのが映画の面白さ。
今はCGも駆使され、実在するものも無いものも同じようにリアルに表現される。
通りやお店、家の外観、人々の服装、車、かかっている音楽やテレビの画像まで忠実に再現している。
登場人物の話し方一つとっても、今とは全然違う。
本の世界の中では想像しきれないことやものがたくさん登場する。
ストーリーも今とはスタンダードが違うので、ショッキングな場面やおかしなシーンもある。
また、今も抱えている社会的な問題が60年経ってもまったく解決されていない事実にがっかりもさせられる。
隣町まで車を走らせないと映画館は近くにない。
映画館で見たいと思う映画ももちろんある。
迫力のある音響、大きな画面、フレーバーポップコーンにコカコーラ。
昔から私の大好きなお出かけの一つだった。
家族ともよく行ったし、平日に一人で出かけることもよくあった。
最近は映画館の椅子にじっと座っていると少し辛い。奮発してシネコンのプレミア席で見ても、腰と背中の辛さは変わらない。
映画館からは少しずつ、足が遠のいていた。
こうなると、やはりおうちシネマになってくる。
クッションを駆使し、ソファーの角度を調整し、時には一時停止してお茶を入れたり、ビールを開けたりと自由気ままに楽しんでいる。
最近はタイムラグが気にならないくらい、新作が早く見られるようになった。
昔のようにTSUTAYAに借りに行ったり、返却の手間も掛からなくなった。
AmazonプライムやNetflixで、ぽちっとするだけ。
若い頃は週末の夜には必ずTSUTAYAを訪れていた。
世田谷の三軒茶屋のTSUTAYAに映画にものすごく詳しいスタッフのお兄さんがいた。
こういう人が出てて、こんな感じの映画なんですけど?と聞くだけで、ずばりその映画を当てられる。洋画も邦画も、旧作も新作もなんでもござれだった。
スマホもなく、ネットの情報がまだまだ少ない時代。
たまたま彼がいない日に当たると、がっかりして帰ったものだった。
2〜3作借りて、日曜日の夜に返却。
うっかり返却を忘れて、膨らんだ延滞料金に苦しめられたこともあったっけ。
週末はとにかく映画と共にありというのが、その頃のスタンダードだった。
今は毎日が週末みたいなものなので、見たい映画は割とすぐに見る時間がある。
映画を見るたびに、まだまだ知らないことってたくさんあるんだなぁとぼんやり考える。
旅に出たり、人に会ったりがなかなか叶わない今こそ、たくさん映画を見よう。
そして、子供と映画の話をたくさんしよう。
この続きは、また次回。
sea you soon.