On the road〜海の街で

海街に家を建てて移り住むまでのよもやまばなし。から始まった、海街暮らしと日々のあれこれ

人と人。

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海街に引っ越して7ヶ月あまり。

一人暮らしにも慣れ、別々に住んでいる家族とのつながりもパターン化してきて、私はとてもリズミカルに和やかな毎日を過ごしている。

 

一人暮らしと言っても人との関わりがなくなったわけではなく、一人だからこそ人間関係は大切。

〇〇ちゃんママ、〇〇さんの奥さんという顔が必要ないので、ここでの私はただの私。

私にとって一人で過ごす時間はとても大切なので、新しい人付き合いを積極的にしようとは思っていない。

ゆるりと生活を楽しむには人との程よい距離感が大事。

ありがたいことに、困った時や辛い時に頼りになる友はいてくれる。

楽しい時間を一緒に過ごす仲間もいるし、心配をしてくれる家族もまだみんな元気。

ただ、ここで生活をしていく以上、最低限の人付き合いは必要。

ご近所や近くのお店の方との会話は積極的にしている。

この街のご近所の方も私と同じような価値観の方が多いようで、気さくに接してくれるものの過干渉はしないし、ある程度のことはお互い様で済ませてくれる。

 

この私の小さな人間関係の輪の中で、最近心に止めていることがある。

どんなに長い年月一緒に過ごしてきたとしても、心遣いは人と接する時には必要なこと。

理論物理学の佐治晴夫先生がお話しされていたけれど、相互理解を深めるには相手が関心を寄せている「こと」や「もの」に対して共感することが一番の方法だそう。

確かに、私も会話するときは相手に受け入れて欲しくて話しているかも。

深刻な場合は別として、大抵はただのおしゃべりなのだから、自分の正義や世間の常識を振りかざしたところで相手は面白くないだろう。

相手の話を遮らずにきちんと最後まで聞き、話の内容に共感を示すように心がけている。

多少「ん?」と思っても、よほどのことがない限り「そうだよね。」「それ良いね。」って丸ごと受け入れる。

すると、会話もスムーズに進み、楽しい時間になる。

そもそも、その相手が好きだから時間を見つけて会っているのだから、それでいい。

お互いが気持ち良く生きていくには、いくつかのテクニックが必要だなぁと思う今日この頃。

 

我が子への接し方も、一緒に生活している時とは少しずつ変わっている。

経済的な自立はまだまだ先のこととはいえ、衣食住の基本的な生活は一人でできている。

もう、生きていくには私の手は必要ない。

やたらに子供の元を訪問したりしないし、LINEで会話やメッセージを送ったりするけれど、何日も話さないことだってある。

子供の意思や行動を見守りつつも、口や手は出さず心配な時だけサラッと話をする。

もちろん子供からヘルプが来たら、即刻対応する。

そのための親だろうから。

最近は子供を今までとは違う新しい視点で見られるようになった。

考え方や行動にはっとさせられたり、感心させられることも少なくない。

一人で暮らすことで、子供も世界が広がり自信が持てることも増えてきたのだろう。

我が子ながら、なかなか面白い人間だと思う。

可愛らしいことに母を気遣い、なるべくこの家に帰ってあげようとは思っているらしい。

忙しい大学生にとってなかなか実現はしないのだけれど、まぁその気持ちは嬉しい。

母はさほど寂しくはないので、大丈夫なのだけれど。

たまにはお母さんをやるのも、悪くはない。

 

この続きは、また次回。

sea you soon.