夏休み。

海街で過ごしている時間はとても大切で大好きな時間だけれど、

夏休みに必ず家族で出かける場所。

ハワイ。

アメリカが大好きだった若い頃は、ハワイなんてアメリカのくせに日本人ばかりで嫌だわ〜なんて言って、太平洋を飛び越えてアメリカ本土に向かっていた。

今の旦那さんと出会って、結婚することになった時。旦那さんが大好きだったハワイで、新婚旅行も兼ねて挙式をすることになった。私にとっては初ハワイ。世界的な事件が重なりとんでもない結婚式になってしまったこの時の話は、また機会があれば是非お話ししたい。

とにかく、ハワイの自然の美しさと人の良さに心打たれて、若い時の自分を叱りつけたい気分だった。本当に優しくて素敵な場所だった。

子供ができてから初めてのハワイは、私と子供の二人旅。当時通っていた幼児教室のママ友が誘ってくれた。お互い子連れで自由が利かないから、現地集合現地解散と気ままでフランクな旅。ただ、この旅がその後の子連れハワイ旅をなんとも快適にしてくれた。

一緒に行ったママ友は某航空会社の元国際線CAさんで、渡ハは100回を優に越えている。留学経験もある彼女は物怖じしない性格も相まって、ハワイの隙から隙まで知り尽くしていた。子供が使いやすいトイレの場所、キッズミールがある大人にも美味しいレストラン、ベビーカーで移動しやすいエレベーターの場所などあらゆる子連れ便利スポットを網羅していた。私はあまりショッピングには出かけなかったが、ブランド商品の入荷情報能力にも長けていて、私達がホテルのプールで遊んでいる時間、ベビーカーを押してハンティングに出かけては戦利品を抱えて戻ってきていた。利用する便の関係で１日早く出発した彼女は、早朝に私の部屋のドアの下から、一緒に旅したお礼の手紙をそっと差し入れておくのも忘れない。自分も楽しむ余裕がある、ホスピタリティー溢れた美しい心遣いの人だ。今でも本当に感謝している。１週間かけて彼女から子連れハワイ旅の極意をレクチャーしてもらったようなもの。その後のハワイ旅に一緒に行った旦那さんが、私のスムーズな子連れ移動にびっくりしていた。

手際よく子連れ旅ができるようになった私達夫婦にとって、ハワイは子供がいても問題なく心地よく過ごせる場所になった。旦那さんが長く休みが取れる夏休みはハワイで過ごしている。子供がベビーカーから出るようになると、大型リゾートホテル滞在からバケーションレンタルにステイ先を変えた。暮らすようにのんびり過ごし、ローカルの集まるビーチで遊び、どんどんワイキキから離れていった。そのうちにワイキキに立ち寄ることも稀になり、今ではノースエリアの誰とも会うことないようなカントリーサイドで、何もしない毎日を楽しむのが恒例だ。

後ろ髪をひかれる思い出で帰国の途についても、まだ残っている夏休みは海街の家で過ごせるようになった。ハワイのお気に入りのインテリアショップで仕入れた雑貨をその家に飾り、ファーマーズマーケットでたっぷり買い込んだフルーツのジャムやオーガニックのフルーツグラノーラ、蜂蜜なんかを食卓に並べて大好きなハワイに想いを馳せる。そして今度は日本の夏を満喫するべく、ビーチに毎年並ぶ海の家で塩辛いワカメラーメンをすすり、氷いちごで体を冷やす。夜には浜辺で手持ち花火をして、まだ開いている海の家で波音を聞きながらビールを飲みほろ酔いでハワイの雑貨で賑やかな家に帰る。

これが、夏休み。

次回は海街での話にまた戻ります。

sea you soon