短い夏。
海街に引っ越してきて初めての、大好きな夏がやってきた。
太陽の光が燦々と降り注ぎ、セミが盛大に朝から鳴いて、海はキラキラと眩しい。
最高!!
今年は海水浴場が開くので、私のお気に入りの海の家も開いた。
週末は観光客で混み合うものの、平日は割とのんびりしたもの。
昼間はとにかく暑いので、少し陽が西に傾く頃に海に向かう。
大好きな台湾で買ったお気に入りのプラスチックカゴバックに、パレオ、イヤフォン、携帯、文庫本と水筒を放り込む。
自転車に跨ると坂道を海に向かい、風を切って降りていく。
ビーチに着くとパレオを敷いて、水着になりその上に腰を下ろす。
しばらく海を眺めたら、ゴロンと横たわり文庫本を開く。
そのうち瞼が重くなってくると、イヤフォンで音楽をかけて目を閉じる。
だいたい顔の上に麦わら帽子をかけて寝ているのだけれど、しばらくすると汗をかいて起きる。
海に向かい熱くなった体を冷やし、またパレオの上に寝転がる。
夕方の風が吹いてくると、パレオの砂をパパッと落とし、小さく畳みカゴに放り込む。
今度は上り坂を踏ん張って漕ぎ上がる。
家に着きしばらくすると空が赤く染まってくる。
ワンコを連れて海に散歩に向かう。
しばらくワンコと海で遊んだら、海の家で冷たい生ビールとおつまみを一品頼んで、ゆっくり日が沈むのを眺める。
伊豆半島の向こうに日が沈んだら、ワンコを連れて家に帰る。
私の幸せな夏の日々がしばらく続いたけれど、コロナの影響でまずはお酒がお店で飲めなくなった。
夕方の生ビールはヴァージンモヒートに変わった。
文庫本を読み進み、2冊目を読み出した頃。
ついには海水浴場が閉まることになった。
それに伴い、海の家も閉まることに。
海の家のスタッフも急に仕事がなくなってしまうと嘆いていた。
閉まる前日の夜は、私もワンコを連れて海の家でいつもよりゆっくり過ごした。
どのお店も地元の方達で混み合い、みんな閉店を惜しんでいた。
やっと今年は開いたのに、と。
夏の前半は私も海を満喫できた。
家族や友人と海水浴したり、海の家でのわかめラーメンや名物のアジアンランチも楽しめた。
海水浴場が閉まって以降、天候が悪い日が続いている。
ビーチには何度か来た嵐が連れてきた漂着物(海藻やゴミ)が広がっている。
夏の爽やかなビーチの顔は、秋の訪れの前に消えてしまった。
とても残念だけれど、今年はもう夏は終わり。
夏はまた来年やってくる。
そして、夏以外の海もなかなか素敵なのだから。
暑すぎる真夏はお休みしていたSUPをまた楽しめる。
釣りもしてみたいな。
苦手な暑さが去って、ゆっくりソファーの上で昼寝をしているワンコの寝顔を隣で眺めつつ、釣りの本でも開こうかな。
この続きは、また次回。
sea you soon.