On the road〜海の街で

海街に家を建てて移り住むまでのよもやまばなし。から始まった、海街暮らしと日々のあれこれ

キッチン。

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家の中でいちばんこだわる場所。

もちろんすべての場所にこだわりは持ちたいし、『夢ノート』のまま家づくりが出来たら嬉しい。そのほうが、多分簡単かもしれない。

友人の話では、気に入ったインテリア雑誌の建築紹介記事を住宅メーカーに持ち込み、このまま作って欲しいとオーダーをかけたというリッチな知り合いがいたらしい。

青天井で家を建てられる富裕層の方々以外は、予算にはリミットがあるのが一般的。我が家もその層ではもちろんないので、全てにたくさんの費用はかけられない。でも、せっかく注文住宅なんだから多少個性は出したいし、妥協は最小限に抑えたい。

そこで、どこを削るかではなくて、どこが絶対に譲れないかの場所を夫婦で考えた。

出た答えは、キッチン。

子供と別に暮らすので、子供に合わせて食事を作らなくても良い。

幼稚園時代から作り続けてきたお弁当も、その片手間に慌てて並べる朝ごはんも、習い事の時間に合わせて早くなったり、遅くなったりの不規則な夕ごはんもすべてなくなる。

やったー!!!

好きなものを好きな時間に丁寧に作ることができる。これが一番の楽しみ!

海街では地元でとれた新鮮な魚や野菜がとてもお安く手に入る。

今まで手間がかかって出来なかったものや私の好きな味付けのものを、自由にいつでも作れる。白いご飯だって鉄釜で炊きたいし、炭を使って焼き物もしたい。

合羽橋の道具街で商店を経営する頼もしい友人がいるので、今からいろいろ狙っているものがある。

大きな広い家はいらないけれど、作業がしやすい大きな広いキッチンは欲しい。

 

今のキッチンには扉がやたらにたくさんあって、閉め損ねた扉に背高な私は何百回も額を打ちつけている。今後、脳に影響がないか心配なくらい。バタンバタンとあちこちの扉を開かなくてはものを取り出せないのも効率が悪い。収納はすっきりまとめたいし、扉は絶対いらない。

 

そして、料理家の辰巳芳子先生が講演会でされていたお話。

「ガスコンロは4つ口が当たり前なの。キッチンにも立たない男性が設計するから2口や中途半端な3つ口なんてものが作られちゃうのよ。」

1924年生まれの歯に衣着せずの先生なので、いろいろ語弊はあるかもしれないけれど、妙に納得。

たまたま今のマンションには4つ口が設えられていたけれど、システムキッチンともなると標準はだいたい3つ口コンロ。あの奥にある小さめの三つ目のコンロ、なんなんでしょうね?

辰巳先生のおっしゃる通り、コンロは4つ口の一択。

そういえば、辰巳先生も海街である鎌倉にお住まいだったはず。

 

小さなオーブンならオーブンなんかいらないし、小さい食洗機なら食洗機なんかいらない。

と思うので、オーブンはAEGに食洗機はミーレに決定。

おしゃれな海外製に拘ったわけではなくて、日本のメーカーに大型のものがない。

ないから、海外メーカーを選ぶしかない。日本には家電メーカーがひしめき合ってるのに、どこも作っていないなんて。新しい住宅やマンションでよく見かけるミーレ製品。

みんなが大型を求めているなら。日本メーカーも作ったらいいのに。

 

こんなふうに希望をまとめて、いざメーカー探し。

ここで摩訶不思議な経験をするのだけれど、この続きはまた次回。

sea you soon