蛸足。
「上棟式はどうしますか?」
とハウスメーカーのHさんから連絡があった。
上棟式は棟上げのタイミングで、工事の安全と住まいが無事であることを神式でお祈りし、棟上げできたことをお祝いする式典。
ちなみに柱や梁を組み立てた後、屋根の一番高いところに棟木が取り付けられるのを棟上げという。
上棟式は施主が主催なので、やるかやらないかは私達次第。
同じような意図で行った地鎮祭と時期が近いのと、作業するだけでも大変な暑い時期に現場のスタッフに負担をかけたくなかったので、我が家は省略する事にした。
昔は近所の和菓子屋さんなどで大量にお餅を用意して、災いを払うために餅まきを行うこともあったそう。近くの子供達が集まったりして、ご近所との親睦の意味もあったのかもしれない。最近の子供はお餅を目当てに集まったりしないかな。
そうして、だんだんと家が形作られてくると、最終確認事項が増えてくる。
棟が上がったので、現場で電気の確認。コンセントの位置や、配線、電灯など電気に関する全てを一つ一つ確認していく。私的には、今日のポイントはコンセントの位置と数。数を増やすことも、変更もまだ可能らしい。
今住んでいる1991年築のマンションで本当に苦労しているのがコンセント。
あるべきところには無いし、数も少ない。90年代初めにこんなに電化製品が溢れるとは予想もつかなかっただろうけれど。全く足りていない。
例えば、私が今いるダイニングテーブルの周りだけでも、PC、iphone、ipad、BOSEスピーカー、ウォーターサーバーとあるが、使用可能なコンセントは4つ。時にはたこ焼き機を使ったり、ホットプレートだって使うのに数が合わない。しかも、一つは全くコンセントが足りていないキッチンに延長コードをつなげている。必然、我が家のコンセントはどこの場所も危険な蛸足状態。電源タップと延長コードがなければ、暮らしていけない。
各階の電気配線図と照明のプラン図を片手に確認作業をが始まった。
私達とHさん、インテリアコーディネーターのSさん、設計部と施工部の方、ぞろぞろと確認しながら進んでいく。
図面上ではここと思っていた場所も、立体になるとこっちの方が良いねとか、もっとあった方が良いよとか、変更はだいぶ出てくる。実際の暮らしを想像しながら、全てのコンセントをチェックしていく。時間をかけてじっくり確認をした。
家事室のクローゼットの中にはルンバ用のコンセントも入れたし、キッチンのクローゼットの中にも入れた。寝室のウォークインクローゼットの棚にもコンセントは必要。充電式の器具類も、各クローゼットに入れたまま充電して置けるのは便利だと思う。コンセント自体は高いものでは無いので、多めにつけておいた。
これで蛸足からは解放されるはず!
灯りはほぼダウンライトで、照明は家のデザインのひとつなのでプロ達にお任せした。
終了までに結構な時間を要し、終わる頃には日が沈み掛けていた。
不便な家に住んでいたことで気づけたコンセントの数。意外としっかり考えなくてはいけないポイントだと思う。これから、どんどん生活に便利な家電が出てくるだろう。それには、コンセントに余裕があった方が良いもの。
この続きは、また次回。
sea you soon