On the road〜海の街で

海街に家を建てて移り住むまでのよもやまばなし。から始まった、海街暮らしと日々のあれこれ

海街暮らし。

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朝起きると、まずはベッドの中でスマホを手に取り、子供にLINEする。

「おはよー」

すると、早起きして作ったお弁当や朝ごはんの写真を、短い挨拶とともに送ってくる。

「おは」

その日の天気や学校の提出物などの連絡事項を少しの時間やり取りする。

いったん、スマホから離れて起き上がる。

少し経つと、

「いってきます」とLINEが届き、「いってらっしゃい」と返す。

 

のそのそと身支度を整えたら、ワンコを連れて海に散歩に出かける。

海は毎日、律儀に姿を変えてくれるので、新鮮な気持ちで浜を歩くことができる。

海の色も、砂浜の色も、漂流物も、風も、空も、雲も、全てが形を変える。

波が高ければサーファーの姿が、穏やかなら釣り人の姿が。

海にいる人さえも毎日違う。誰もいないことだって、よくある。

冬の朝の散歩は、都会では少し憂鬱なものだったけれど、海街ではワンコを口実に私が散歩に行きたい。

のんびり風景写真を撮ったり、ワンコの穴掘りに付き合ったり、ときにはワンコの飼い主同士でお喋りしたり。1時間くらいゆっくり海辺を歩いて、家に戻る。

ワンコはすぐにソファーを陣取り、居眠りを始める。

私は地元のコミュニティーラジオをかけて、コーヒーを入れる。

りんごをむいて、バタートーストを焼く。

40代アッパーがターゲットであろうラジオステーションは、懐かしい気持ちの良い曲を流してくれる。

バタートーストにたっぷり蜂蜜をかけて、頬張る。

私が大好きな朝の時間。

「さあ、今日は何をしようか」

読みたい本もあるし、ベッドカバーも洗いたいな、キッチンの床も磨きたいな。

などと、あれこれ考えて1日が始まる。

 

海街にやってくる前から、家にいるのは好きだった。

特に冬は寒いのが苦手だったり、コートの脱ぎ着が面倒だったりして家にいることが多い。

手を動かすのも好きなので、よく針を持っている。

書のお稽古もあるし、本を読むのも、音楽を聴くのも大好き。

大好きなドラマは録画しておいて、CMを飛ばしてゆっくりみる。

もちろん家事も一通りはしないと気が済まない。

家での1日はあっという間に過ぎていく。

 

料理も一人でいれば時間が決まっているわけではないのでお腹が空いたときに、食べたいものを作る。ゆっくり丁寧に作る時間があるので、手をかけて作ることも多い。こうなると料理も楽しい。

昼間見ていたドラマの中で、美味しそうにフレンチフライをつまむシーンがあった。

「美味しそーう」

頭の中はフレンチフライでいっぱいなのに、近くにバーガーショップなんかない。

冷蔵庫の中にはジャガイモがいくつかあったはず。夜はフレンチフライに決定。

細めにカットしたジャガイモをしっかり水にさらし、水気を切って粉をふり、時間をかけて油で揚げる。塩をしっかり振ったら、マスタードとトマトケチャップをたっぷりお皿に。

揚げたてアツアツのフレンチフライをキッチンでつまみながら、ビールを開けた。

お行儀は悪くても、気分はビアスタンド。蒸し器でスチームしたてのキャベツやブロッコリーもぱくつきながら、ビールをゴクリ。ラジオからは軽快なジャズが流れて、気分良し。

キッチンに広めのカウンターをつけて良かった。

高めのキッチンに合わせた、ハイチェアがひとつあると良いな。

 

一人の海街暮らし。今のところ、のんびり楽しませてもらっている。

やりたいこともあったのだけれど...。

この続きは、また次回。

sea you soon.