On the road〜海の街で

海街に家を建てて移り住むまでのよもやまばなし。から始まった、海街暮らしと日々のあれこれ

海街での1日。

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ワンコの朝は早い。5時には寝ている私に覆いかぶさって、無理やり起こす。眠気まなこで階下に下り、ワンコにご飯をあげて庭に出してあげる。その間に雨戸を開け、カーテンを開き、1階の全部の窓を開け放つ。朝の空気は山から降りてくる湿り気もありながら爽やかで、とっても気持ちが良い。深く深呼吸をひとつ。

 

身支度が済んだら、庭で退屈し始めたワンコを連れて散歩に出かける。海まで20分。道で人に会うと、「おはようございます。」とみんな挨拶してくれる。私も「おはようございます。」と笑顔で返す。時には、今日も暑くなりそうですね〜とかから世間話も始まる。これも、海街での素敵な習慣。

 

海に着くと、うちのワンコはまず海に突進して海の水に足をつける。そのままドボンもあり得る。本当は艶やかな綺麗な色合いの毛を持っているのに、いつでもサマーカットにしておかなければならない。ブリーダーさんにはとても見せられない。そうして砂だらけのまま浜辺を歩き始めると、今度はスイッチが入りすごい勢いで砂を掘りだす。浜に大穴を5つくらい開けたら気が済むらしく、また歩を進める。砂浜を抜けて芝の広がる浜に出ると、いつも集まっているワンコ連れの方々にご挨拶。ワンコ同士もご挨拶。その中のおじさまがいつもおやつを下さる。それを知っているうちの意地汚いワンコは、おじさまを見上げ足元にちょこんと座っている。都会ではなかなか出会えないような大型犬も多く、私もワンコ達と戯れるのが楽しい。ゆっくり海を眺めて、コンディションを確認する。

 

家に戻って、ワンコはすぐソファーで居眠りを始める。私は洗濯を終えると、近所のコーヒー屋さんでいつも買っているフレンチローストコーヒーを入れて、ラジオをつける。地元のローカル局がお気に入り。海街の家にはテレビを置いていない、というか繋いでいない。映画を見るときはタブレットとつなげて見る。大きな音のCMや騒がしい番組から、お休みの日くらい遠ざかりたかった。寝坊助の子供が起きてきたら、のんびり朝食を頂く。地元の新鮮なお野菜、フルーツ、周辺になぜかたくさんあるパン屋さんのお気に入り。ヨーグルトにかける蜂蜜も地元産。テーブルセットもみんな海色で揃えている。朝食の片付けをしたら、朝いちの海で撮ってきた海の写真を眺めコースを考える。

海街で始めたSUP。

海がよほど荒れていなければ、海に出る。身支度を整え、大きいペットボトルに温水を入れて、SUPを外に出す。ここで、私の海街での相棒の登場。海街で車を走らせていると、びっくりするくらい細い道が現れることがある。我が家はずっと大きなSUVに乗ってきたので、ボディを擦らないか冷や冷やすることもたくさんあった。家を借りたとき、海街用の車を購入した。海色のスズキのハスラー。軽だというのによく走るし、意外と車内も広い、そして燃費が良い。キャリアーをつけたので、これにSUPを積んで海に向かう。

 

海辺の駐車場にハスラーを停めて、SUPをおろし携帯を防水ケースに入れて首にかける。「海のもしもは、118」と唱えて、海に入る。アウトリガーをやっている海街の友人には、「海で危険を冒してはならん。海上保安庁のお世話になるなんて持ってのほか。」と、注意を受けてはいるけれど、もしもの時にパニックを起こして番号を忘れないために唱えておく。

 

沖に向かって漕ぎ出す。SUP同士で挨拶を交わしたり、お互いあうんの呼吸で進路を譲ったりしながら目的のポイントに向かってパドルを動かす。漕ぎ疲れるとSUPの上に仰向けになって、大きく広がる真っ青の空を眺める。また少し漕いで今度は足を水につける。透き通った水の下に魚が泳いでいる。沖にはカラフルな帆を広げたヨットがレースを繰り広げていたり、友人のハーラウのアウトリガーを見かけたりする。広い海を見ていたら気持ちがスッキリする。

 

ゆったり洋上で豊かな時間を過ごしたら、最後のお楽しみ。オンショアの風を捕まえて、波にふんわり乗って浜に向かう。ペットボトルの温水で手足を洗い、SUPの砂を軽く流す。SUPはサーフィンと違い、体は濡れないので後が楽。ハスラーのキャリアーにまたSUPを積んで、家に向かう。玄関脇に取り付けてあるホースを引っ張り出して、SUPやハスラーの潮を流す。割と長さのあるSUPだけれど、旗竿地ゆえの細長い駐車場のおかげで作業がしやすい。やっぱりこの家はお得な物件だったな。

 

ここまでが、海街での午前中の過ごし方。

午後の過ごし方は、また次回。

sea you soon