On the road〜海の街で

海街に家を建てて移り住むまでのよもやまばなし。から始まった、海街暮らしと日々のあれこれ

春の嵐。

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春は天気が荒れがちの季節。

風が強かったり、低気圧が張り出したり、三寒四温の文字通り気温さえも目まぐるしく上がったり下がったり落ち着かない。

黄砂や花粉が強風で舞い上がり、鬱陶しいアレルギー症状を引き起こす。

花粉症の私にとっては体調も万全とはいかない、なんとも過ごしにくい日々が初夏まで続く。

 

都会でコンクリート造のマンション住まいをずっと続けていたので、さほど天気が生活に影響を及ぼすことはなかった。

出かける用事があっても、地下駐車場の車に乗り込み、デパートやスーパーの駐車場に移動すれば傘もいらなかった。

海街での一軒家暮らしともなれば、天候は生活を大きく左右する。

四方に窓がある木造2階建て。

嵐が来れば大きな音を立てて、雨風が建物全部に打ち付ける。

山も海も近いこともあり、雨の降り方も風の吹き方も都会の比じゃない。

高台なので浸水などの危険はないけれど、ジャバジャバと雨樋に雨水が流れていくし、植えたばかりの芝生はみるみる水浸しになっていく。

同じく植樹したばかりのオリーブやジャカランダも大きく風に煽られている。

大丈夫かしらん?と2階リビングの窓から、ハラハラしながら庭木を何度も確認してしまう。

ついには雷も鳴り出したら、ちらりと頭をかすめた停電の心配。

携帯は充電してあるかしら?懐中電灯はつくかしら?

やれやれ。

 

我が家以外にも他に人が住んでいて、鉄筋コンクリートの丈夫な建物の中にいるという安心感が少し懐かしい。

緊急事態にはマンションの管理会社もついているし、そもそも東日本大震災の際も大使館など主要な施設が近所にあったので停電はしなかった。

マンションやその周りで何かあっても、管理会社が全て手配し作業してくれる。

何もしなくても全ては元通りになっている。

今は私がほぼ一人で暮らしている海街の我が家。

家も庭も私の双肩にかかってしまっている。

そんなに気負うこともないのだけれど、私以外この家を管理する人はいない。

 

嵐が無事に過ぎ去ると、次の日はだいたい快晴なことが多い。

まずは家中の無事を確認してから、外に出る。

水浸しのポーチを抜けて、ぐるりと一周敷地を回る。

庭木は葉が多少落ちているくらいで、みんな無事。

まだ植えたばかりでも、しっかりと根が地中で踏ん張ってくれていた。

偉い偉いと撫でてあげたら、ゴミ袋片手に散らばった葉を片付ける。

壊れたり、風で飛ばされたものがないか確認。

前にしまい忘れたゴミ箱が、10m先の植え込みに飛ばされていたことがある。

そして、玄関につながるタイル貼りのポーチの掃除。

ホースで水を流しデッキブラシでこすって汚れを落とす。

また水を流して、水をかき出して乾かす。

 

ずっとマンション暮らしだったこともあり、庭木や庭のことにはあまり興味がないと思っていたけれど、家ができたらだいぶ外を見る目が変わった。

庭木は無事に大きく育ってほしいと思い、世話の仕方をあれこれ調べてみたり、家の周りもまめにきちんと掃除して美化に努めている。

外にいたら次から次にいろいろなところに目が行って、最近はホームセンター通いが続いている。

植物や園芸用品や外構、掃除用品などなんでも揃っていて飽きない。

ものが増えるのはもう嫌なので、時間をかけて何が必要か吟味する。

そのあれこれ迷う時間がまた楽しい。

いつでも庭で作業できるように、普段は汚れても構わない服装が多くなった。

ちょっとでも目につくと庭仕事スタート。

 

一生懸命プランを考えて、素敵に建ててもらった家とおしゃれな外構。

これからも大切に手を入れていこうと思う。

この家にとって頼れるのは私しかいないのだから。

 

この続きは、また次回。

sea you soon.