On the road〜海の街で

海街に家を建てて移り住むまでのよもやまばなし。から始まった、海街暮らしと日々のあれこれ

いつか。

まだこちらに引っ越してくるうんと前の話。 ある夏休みの4日間、夫も子供も家におらず、ワンコを連れて羽を伸ばしに海街の家に一人で出かけた。まだ、一人でいられる時間が貴重な頃。東京からのドライブも好きな曲を大音量でかけながらの楽しい小旅行だった…

海街暮らし。

朝起きると、まずはベッドの中でスマホを手に取り、子供にLINEする。 「おはよー」 すると、早起きして作ったお弁当や朝ごはんの写真を、短い挨拶とともに送ってくる。 「おは」 その日の天気や学校の提出物などの連絡事項を少しの時間やり取りする。 いった…

多拠点生活。

我が家は3人家族だけれど、普段はそれぞれ別の場所で暮らしている。 私は主に海街暮らしで、時折東京の子供のマンションに行く。 子供は主に東京暮らしで、時折海街にやってくる。 夫は関西で仕事をし、時折海街に帰ってきて、たまに東京にステイする。 これ…

極意。

引越しの次の日に、ソファーが届く。 そう、勇み足で早々に購入してしまったソファー。 配送のスタッフの下見では2階リビングには階段から上がる、とのことだった。 引越し時にもアンティークのサイドボードやチェストなど、階段寸法ギリギリ家具がいくつか…

続・怒涛。

東京のマンションからまさに車をすっ飛ばして、海街の新居に着いた。 既にハウスメーカーのHさん達が待ってくれていた。 早速、家の鍵の引き渡し。 ダークシルバーの箱に赤いリボンの小箱を頂いた。中には新居の鍵。 まるでプロポーズのような演出で、とって…

怒涛。

季節はいつの間にか秋から冬になり、海の向こうの富士山にも雪がうっすら。 季節の移り変わりをゆっくり楽しむ余裕は、今年はまったくなかった。 引っ越し当日まで、来る日も来る日も段ボールとガムテープ、緩衝材にまみれ、不用品やゴミの処分に明け暮れた…

思い出のランドセル。

昭和の時代に小学生だった私は、赤いランドセルを背負って小学校に通った。 姉も従姉妹も友達もみんな女の子は赤い色、男の子は黒だった。たまにおしゃれな家の子供が茶色だったりして、さすが〜という感じだった。素材は牛革の子もクラリーノの子もいた。 …

アンティーク。

昔から古いものが大好き。 10代の頃が古着ブームだったので、代官山、中目黒、原宿の古着屋さんやアンティークショップを友人と休日ごとに巡ったり、下北沢や高円寺にもよく通った。ジーパンは洗わないと言っては母を困らせたり、時には1970年代におしゃ…

ジャカランダ。

「ジャカランダという樹種がお薦めだと思いましたが、いかがでしょうか?」 引っ越し準備やら、子供のマンション探しやらに忙殺されている毎日。 とってもほっこりする話題を振ってくれた、外構をお願いしているA社のSさん。 一軒家に住むなら、花のつく樹を…

ソファーの運命。

だいぶ前にお得なキャンペーンの誘いに負けて、勢いで購入してしまっていたソファー。 2階リビングだから、サイズ感も含めて引っ越しが済んでから購入しようと決めていたはずの大型家具ソファー。 買ってしまったのは仕方ないし、とにかく夫婦でとっても気…

査定。

引っ越し屋さんの見積もりに向けて、少しでも物が少ないほうが引っ越し費用も節約できるだろうという算段で、あちらこちらを開けては「ときめき片付け」をコツコツしている毎日。 いつも引っ越し日当日ギリギリまで作業が終わらないので、今回は準備をゆっく…

不用品。

海街の家は完成に近づいている。 ぼちぼち片付けを始めた。 まずは物の処分。 今までの引っ越しはより広いところに引っ越してきたのだけれど、今度は今より狭くなるので、覚悟してたくさんの物を手放さなければならない。かと言って、なるべくごみとしては捨…

引越し計画。

引っ越しを控えているので、家の片付けがおろそかになっている。 ここ片付けたいかな?と思っても、もうすぐ引っ越すし、まぁいいか〜となる。 掃除にも力が入らないので、ただただルンバを回しているだけ。雑巾を手に取ったのはいつのことだったか...。 …

ときめき。

先日、実家の母から連絡があった。 「あなたの荷物、私が処分するのは忍びないから、片付けにきてくれない?」 近県に住んでいるので、車ですぐに向かった。 両親はいわゆる新興住宅地の建売住宅を30年前に購入した。 引っ越した時に中学生だった私はそこ…

再びの物件探し。

この頃は再び、不動産サイトのお世話になっている。 今度は子供の一人暮らし用の部屋探し。 近所で探すので、もう内覧にも何件か出かけているのだけれど、なかなか難しい。 私達が都内で用事がある時は泊まらせてもらいたいので、1〜2LDKの広さは欲しい。 …

もうすぐ。

この街で過ごすのもあと少しだと思うと、少しセンチメンタルになっている今日この頃。 犬の散歩で近所を歩きながら、あらこんなところにこんな花が咲くのね〜とか、見慣れてしまっていたけれどとても立派なお寺だったのねっとかの新しい発見があったりもする…

続・今住んでいる街。

マンションの1階に引越し、足音を気にしないで子供ものびのびと生活ができるようになった。 マンションは通っている幼稚園からも近く、子供は毎朝夫と手を繋いで登園する。 目の前には小さい頃から遊びに来ている公園があり、降園後はひと遊びして帰ってく…

今住んでいる街。

家づくりから次は、具体的な移住の段取りにステージが移ってくる。 私達家族が住んでいる東京のこの街には、子供が2歳の時に引っ越してきた。 切迫早産でしばらく入院を経験してからの出産になったため、出産後は私の実家でしばらく両親の手を借りての新生…

蛸足。

「上棟式はどうしますか?」 とハウスメーカーのHさんから連絡があった。 上棟式は棟上げのタイミングで、工事の安全と住まいが無事であることを神式でお祈りし、棟上げできたことをお祝いする式典。 ちなみに柱や梁を組み立てた後、屋根の一番高いところに…

見直し。

だんだん家の工事が進むにつれて、急に不安になってきた。 何か大切なことを忘れていないか、まだ考えられる場所やものはないか? 最後の最後に決めた外構のプランにも費用がかかるので、何か絞れるところは無いかしら?と全部の見直しを始めた。 ハウスメー…

ソファー。

海街での家づくりは着々と進んでいる。 慌ただしくあれこれ必要な情報を詰め込んだり、ショウルームを巡ったり、図面と睨めっこして悩んだりすることはなくなった。山ほどあった本やカタログ、パンフレットも整理。こんなによく集めたなぁと感慨深い。 棟上…

続・9.11

途方に暮れて路上にたたずむ観光客、扉をしっかり閉めたショップ、沢山の軍人さんを横目にカラカウア通りを進む。 ウェディングプランの会社に着くと、困った顔で担当の方が現れた。 参列するはずの友人たちがハワイにたどり着かなかったことを伝えると、 「…

9.11

今朝、仕事で家を空けている夫からLINEが来た。 「今日は結婚式の記念日ですね。今年はハワイに行けなかったけど、近いうちにまた二人で行ってあの時行った場所を辿ってみるのも良いね。」 とあった。 19年前の9月11日夕方。 雨がひどく降る中、ドレスの入っ…

対。

外構工事はエクステリアとも言われ、つまりは住宅の外まわりのこと。 駐車場やお庭、ウッドデッキや塀など全ての工事は家の工事とは別に行われるそう。 思いがけず希望の場所に土地が売りに出たので、それに飛びつくように申し込みをすることからスタートし…

平。

ハウスメーカーと工事請負契約を結び、家づくりは現実味を帯びてくる。 これを終えるとハウスメーカーは役所に建築確認申請書というものを提出し、建築基準法に沿った建物かチェックを受けることになる。これ以降に変更をすると手続き等がとても大変なので、…

92cm。

「私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。」 私の大好きな吉本ばななさんの小説『キッチン』はこの一文から始まる。 タイトル通りキッチンを心のよりどころにしている、みかげという女の子のお話。 この小説に出てくるキッチンの描写がとても良くて…

大人の事情。

楽しみにしていたキッチンのプランが固まり、ハウスメーカーのHさんから図面をいただいた。 わーお! クリスマスの朝、ツリーの下にプレゼントの山を見つけた子供のような気持ち。 世の中に素晴らしいキッチンは星の数あるのだとは思うけれど、私にとっては…

キッチン。

家の中でいちばんこだわる場所。 もちろんすべての場所にこだわりは持ちたいし、『夢ノート』のまま家づくりが出来たら嬉しい。そのほうが、多分簡単かもしれない。 友人の話では、気に入ったインテリア雑誌の建築紹介記事を住宅メーカーに持ち込み、このま…

ステイホーム。

生活のベースである2階のプランがだいたい終わると、次は1階。 玄関や玄関周りの収納やポーチ、子供部屋、洗面所付きのトイレ、多目的室。 玄関は2階リビングとの繋がりで雰囲気も変えない。玄関収納はできるだけ広く取って、ハンガーラックをつけたい。コ…

ミーティング。

ご飯を食べに行くお店はメニューが少ない方が良い。できたら、セットになっていたりした方が嬉しい。食事だけでなく、たくさんの数の中から一番好きなものを選び出すのはあまり得意ではない。 時間に追われるのはとても苦手。会社員時代は、アポが何件も続き…